第28回国際障害者年連続シンポジウム


〜日本自立生活センター30周年、車いすと仲間の会40周年記念企画〜

「障害者運動のバトンを次世代へどうつなぐか?

―障害者と社会のこれからを考える―」



★ シ ン ポ ジ ス ト ★

尾 上 浩 二  (DPI日本会議事務局長)
熊 谷 晋 一 郎(東京大学先端科学技術研究センター特任講師)
大 野 更 紗  (作家)
小 泉 浩 子  (日本自立生活センター自立支援事業所管理者)

★ 日時・場所 ★

日時:2014年3月2日(日)(10時開場)10:30〜16:30

場所:キャンパスプラザ京都 4F第2講義室
(JR「京都駅」烏丸中央口でて西へ徒歩3分)
http://www.consortium.or.jp/contents_detail.php?co=cat&frmId=585&frmCd=14-3-0-0-0

参加費(資料代):500円 (申込不要)


★ シンポジウム趣旨 ★

「障害者運動のバトンを次世代へどうつなぐか
〜障害者と社会のこれからを考える〜」

この「国際障害者年」連続シンポジウムは、国際障害者年のテーマ「完全参加と平等」を推進するにあたり、国際議決「あらゆることに関して企画の段階から決定まで心身障害者の参加が重要である」との趣旨を基に、現実に社会環境により多大な不利益を受けている障害者からの発言を中心に、そのときのテーマに添った専門家と討議を進めるものであります。
2013年は、「差別解消法」が制定され、また「障害者権利条約」が批准された年でした。かつては、多くの障害者は施設に入れられ、街に出ることも否定され、この社会で生きることをほとんど認められていませんでしたが、先人たちの願いや行動が少しずつこの社会を変革し、障害者の人として生きる権利の確立がうたわれ、また差別のない社会が目指されるようになってきました。
 しかし今、多くの障害者のおかれた現状をみるとき、実際に障害者の権利の確立、差別のない社会の実現はどれほど進んでいるでしょうか。私たち障害者は、障害のない人と、ともに同じ学校で学び、ともに地域の同じような家やアパートで暮らし、ともに同じ職場で働き、ともに同じレストランで食事をとることが、どれほどできるようになっているでしょうか。まだまだ共生社会の実現は遠い道のりであるというのが現状です。
 そして近年、時代と社会を切り開いてきた障害者運動の先人たちが、次々と亡くなりました。にもかかわらず、先人たちの理念・思想を受け継ぐべき次世代の人々の多くは自分達の進むべき道を見出せずにいます。
一方で、障害・障害者の範囲や概念が広がり、また、ゆらぎつつあります。これまで「障害者」と呼ばれなかった難病患者や発達障害の人々も、「障害者」の枠組みに入りつつあり、障害のある人とない人の境目がわかりにくくなってきている部分もあります。
 今回のシンポジウムでは、時代の節目である現時点から、過去の障害者運動の成果を振り返るとともに、これからの障害者の生き様や社会のあり方について考えるために、「障害者運動のバトンを次世代へどうつなぐか」、あるいは「次世代の人々はそのバトンをどう受け継ぎ、自分たちの時代・社会を切り開いていくか」といったことをテーマにして、現在多方面で活躍されている4名の当事者の方々をまねき、大いに議論していきたいと考えています。

★ シンポジストプロフィール ★

尾上浩二(基調講演)
 1960年大阪生まれ。脳性まひ当事者。78年大阪市立大学入学後、障害者解放運動・自立生活運動に出会い、以降大阪青い芝の会事務局長、自立生活センター・ナビ代表などを務める。現在、DPI日本会議事務局長、障害者政策委員会委員。編著に『障害者総合福祉サービス法の展望』(ミネルヴァ書房)。DPI日本会議事務局編として『最初の一歩だ!改正障害者基本法』(解放出版)など。

大野更紗
 1984年福島県生まれ。作家。2008年上智大学外国語学部卒業。ビルマ(ミャンマー)難民支援や民主化運動に関心を抱き大学院に進学後、自己免疫疾患系の難病(皮膚筋炎、筋膜炎脂肪織炎症候群)を発症。2012年、第5回「(池田晶子記念)わたくし、
つまりNobody賞」受賞。広範な問題関心にもとづき、社会保障や難病の制度改革に対しても精力的に発言中。著書に『困ってるひと』(ポプラ社)、『さらさらさん』(ポプラ社)など。

熊谷晋一郎
 1977年山口県生まれ。新生児仮死の後遺症で、脳性まひに。以後車いす生活となる。東京大学医学部卒業後、千葉西病院小児科、埼玉医科大学小児心臓科での勤務、東京大学大学院医学系研究科博士課程での研究生活を経て、東京大学先端科
学技術研究センター特任講師、小児科医。著書に『リハビリの夜』(医学書院、第9回新潮ドキュメント賞受賞)、『ひとりで苦しまないための「痛みの哲学」』(青土社)など。

小泉浩子
 1964年福井県生まれ。幼少時の黄疸で脳性まひとなる。91年日本自立生活センター前代表・故長橋榮一に出会い、薫陶を受ける。現在、日本自立生活センター自立支援事業所管理者。京都市の24時間介護保障の実現に尽力。多くの自立障害者のサポートをするとともに、ALS、重度知的障害者の支援などにも関わる。

★ 主催・後援等 ★

主催:「国際障害者年」連続シンポジウム運営・実行委員会
協力:日本自立生活センター、自立支援事業所、Work’s共同作業所、車いすと仲間の会
後援・助成:京都府、京都市人権文化推進課、京都新聞社会福祉事業団、京都市社会福祉協議会、京都府社会福祉協議会(申請中含む)

★ 手話通訳等 ★
要約筆記あります。手話通訳ご希望の方は、2月20日(木)までに下記の問い合わせ先までご連絡ください。

★ 問い合わせ先 ★

「国際障害者年」連続シンポジウム運営・実行委員会事務局
住所:京都市南区東九条松田町28メゾングラース京都十条101日本自立生活センター(JCIL)内
電話:075−671−8484
FAX:075−671−8418
メール:jcil@cream.plala.or.jp