「路線ばす乗車拒否」問題へ

近畿運輸局が帝産湖南交通に出した警告を受けて

パーフェクトバスを走らせる会スタッフ 脇坂 洋一
 1月18日、近畿運輸局が帝産湖南交通に出した警告を受けて
 内容への質問や要望などを伝えに行きました。
帝産の問題で運輸局へ行くのは5回目。
旅客第一課と消費者行政課の職員、4名の方が対応してくれました。
警告書の内容について、法律の解釈などいくつかの質問をし、
道路関係の法令(今回の焦点となった道路運送法や道交法)を厳格に適用するのではなく、
バリアフリー新法の観点に基づいた乗務員の接遇向上が「乗車拒否」をやめさせる為には必要であると訴えました。
 乗車拒否を撤回させるための闘いは続きます。

先日の近畿運輸局の警告に関してのパーフェクトバスを走らせる会のコメントです。

 2000年に交通バリアフリー法、06年にはバリアフリー新法が施行されるなどにともない、現在全国で運行する乗り合いバスの約7割が車いす使用者が乗り降り可能な低床バスとなり、障害者の社会参加が推進されつつあります。
 しかし、今回の帝産湖南交通社の乗車拒否は、ハード面での設備が整いつつある時代の流れの中で起きたものであり、新たな車いす使用者への差別として、私たちとしてはこの事態をきわめて憂慮しています。
 現在、帝産湖南交通は、会社の方針として9割近いバス停において車いす使用者の乗降の取り扱いを認めていません。バリアフリー新法の趣旨では、本来、車いす使用者への接遇研修を十分に行い、すべてのバス停で車いす使用者に快く乗り降りしてもらうようバス事業者は努力すべきです。こうした時代の流れに完全に逆行している帝産湖南交通社の対応は、私たち車いす使用者としては断固許せるものではありません。
 今回の近畿運輸局の判断では、私たちが求めていた道路運送法(13条)上の乗車拒否認定はされませんでしたが、帝産湖南交通の不当な行為への行政の対処として一定の評価ができるものと考えています。
 私たちは、帝産湖南交通に対し近畿運輸局の警告・指導を遵守し、一刻も早く車いす使用者への乗車拒否をやめるよう求めると共に、一般乗客の方へも、私たちの移動に関して寛容な心で応援して下さることを望みます。

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